多様な分野で活用が進んでいるICT

最先端のIT国家にすべく、総務省ではICT政策大綱を掲げています。それに加えて、ICTを地域活性に活用した事例も紹介中です。

例えば、農林水産業での活用例の一つに、函館市の「北海道発!IT漁業プロジェクト」が挙げられます。水産資源や海洋環境が見えるようICTを使って資源管理システムと海洋観測システムを構築すると、競争的だった漁業は強調的なものへと変わり、その結果1.4億円の効果が得られました。また、沿岸漁業を持続可能なものに変えました。

それから、佐渡市で構築された「さどひまわりネット」は、電子カルテに依存せずに医療と介護の現場で情報を共有するシステムです。同市は高齢化率が40%以上で医療も介護も資源が豊かではない状況ですが、ICTを活用した上で定期的にオフ会でコミュニケーションを取ることで、スムーズな連携が可能になりました。

それに、全国的に広がっているテレワークという働き方もICT活用例の一つです。徳島県神山町ではカバー率98.8% のFTTH網と加入率88.3%の光CATVを整備し、高速ブロードバンド環境を整えています。さらにオフィスの開設や運営するための費用を支援する制度を設け、その上で過疎地域にサテライトオフィスを作ってICTベンチャー企業を誘致しました。その結果、県内5ヶ所に31社が進出し、56名の地元雇用が実現しています。また、徳島市以外の移住者は3年間で113名となりました。

この他にも、ICTは防災や教育、観光など、多方面において活用が進んでいます。